岩出山のこと

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大切に思う特別な町とか、知人のレストランをブログアップする時は、いつもちょっと身構えてしまう。

そうして書き損ね、温めているうちに、いつしか新鮮味が失われ、しまったなと思う。

伊達政宗が仙台に築城するまで住んでいた岩出山という町も、亡母の実家のあったところで

昨年の秋に訪ねてから今日まで随分と時を経て書くことになった。

行くと必ず寄る「いろは食堂

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鶏と魚介のだし、具にも鶏の醤油煮を使い、麺は縮れのない角切りで自家製。

かなり個性的だが、このラーメンに魅せられてどこからか湧く様に人が集まってくる。

「食堂」というくらいだから、もとはご飯ものメニューもあった。

けれど、そのラーメン人気で、今はほぼ麺類で一本化された。兼業の多い田舎町では珍しいことだ。

そして、季節によって変わる、この漬物がまたすこぶるおいしい!

厨房に、もうおばあちゃんの姿はないが、ご健在だそう。

生涯を立ち働いた人へのご褒美は、長寿という形で用意されたのだ。

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今思えば、私の好きな古い宝物は、この町のそこここに点在していた。心に残る食べ物も沢山あった。

黒蜜のぴゅっと出るゆべしと黄色い粟餅を対で売っていた店。

いかにも手造りの、がんづきという小麦粉を固めたような菓子が民家の軒先で買えたこと。

ごく最近まで、わずか百円で売られていたこれぞ本物!と呼べる「つと納豆」。

それらが失われてしまったことは、私に取ってはジャイアントパンダが絶滅するより大きなショックである。

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けれど一方で、都会での生活を経て帰郷し、こんなにかわいい店を開く女の子もいる。

この店の事を知った時、私はどんなに嬉しかったろう。

ひとつぶ堂」は、焼いても焼いても追いつかない、大繁盛のパン屋さん。

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いくつになっても、えくぼのかわいい従兄弟のお嫁さんと近況報告をしあって駅に向かう途中

ご夫婦が庭の柿を収穫していた。

「写真、撮らせて頂けますか?」と言う私に「あがりますか?(食べますか?)」と聞いてくれた。

田舎は良いな、と思う時。



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by f_line21 | 2011-02-22 20:41 | 旅先から 東北地方


調理師  フードコーディネーター


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