旅の準備

東北の小さな町の映画館の娘だった母は、スクリーンの中の西洋の暮らしにひどく憧れたらしい。

フランス帰りの未亡人から料理を習い、我が家の日曜のブランチはたいてい山と焼かれたクレープに

鶏のワイン蒸しや果物のヨーグルトあえが用意されていた。まだ原宿にクレープスタンドなどなかった頃の話だ。

その影響もあって私が最初に師事したのは、ホテル・ル・ブリストルで修業された故加藤久美子さん。

こちらでしばらく助手をさせてもらった。

その後はイル・プルー・シュル・ラ・セーヌの弓田さんの教室に長く通うことになる。どちらも熱烈なパリの信奉者だ。

12年前、若くしてこの世を去った母の遺灰を好きだったアポリネールの詩にちなんで、弟がミラボー橋からまいた。

それからパリへ行くことは私の悲願となったわけだけれど、どうしてだかなかなか行くことが出来ない。

一人で行く勇気はないので積極的に声をかけたが、具体的な話になっても私が病気をしてしまったり

相手にやんごとなき事情が出来たりした。旅も縁なんだと思わざるを得なかった経験。

だから、この旅は私には凄く特別なものだ。

2月の初旬にはもう行くことが決まっていたので、随分沢山のガイドブックや雑誌に目を通した。

主な情報は、パリの出版社に勤める友達のいる妹から。

それに小さい頃からフランス料理が好きだった弟がミシュランを貸してくれた。

そして、ひとりごはんの著者でもあるカイエ・ド・パリのおしゃれメテオを旅仕度の際に何度ものぞかせてもらった。

私の覚えたフランス語は挨拶と数字は3まで(笑)

それから「バゲットを半分に切って下さい」お菓子の名前は流石にわかる。

フランス料理は、メニューもほとんど読めない。

にほんブログ村 料理ブログ 料理教室へ
にほんブログ村  ☆Could you click for me?☆
by f_line21 | 2008-04-23 14:06 | 旅先から パリ


調理師  フードコーディネーター


by f_line21

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30