雛仕舞いの、づけ巻寿司
雛祭り本番の3日
仕事で東京へ出た私は、どちらかにしようと迷っていた映画を
誘惑に負けて2本観てしまったために、
夕飯を、出来合いの惣菜で済ませることとなった。
それで、雛仕舞いの昨日、慌てて冷凍庫にあったまぐろで寿司を作る。
醤油と少量のみりんに漬けてから巻いた。
この「づけ」という調理法もすっかり家庭に定着したが
この海苔巻きは、そんな存在を知らなかった二十数年前に
何度か私のブログにも登場する「イキのいい奴」というドラマの舞台になった
柳橋の美家古鮨本店で、〆に出されたものを真似している。
あの頃は、これを食べるのが本当に楽しみだった。
もっと、酢飯にじゅわっと醤油が染みていた気がする。
小林薫演じた親方を尋ねて、上野の寿司屋へ行ったこともある。
すっかりミーハーと化し、握手を求めた私の手を
大きくて少し湿った手が、寿司を握るようにふわっと包んだのを
今も良く覚えている。
映画は、加藤周一ドキュメンタリー「しかしそれだけではない」と
10人の監督によるオムニバスで「ニューヨーク・アイラブユー」
どちらも良くて、静かに満ち足りた日だった。
人形は結局、晴れた今日しまった。
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by f_line21
| 2010-03-05 15:32
| キッチンから