田舎雑煮
hanacoromoさんが、まるで近所で買った鯛焼きでも下さるように渡してくれたのは、国産の干しぜんまいでした。
母の実家の後を継いだ、宮城県の山好きの叔母が亡くなってからも、母は何とかつてを頼ってこのぜんまいを毎年用意しました。
他界して、私が台所を預かるようになりしばらく経った頃、贅沢品と諦めることとなりました。
田舎雑煮というのは、父の実家のある東京の雑煮に対しての家での呼び方だと思います。
材料も手間も、考え抜かれた北国の誇れる雑煮です。
しばらくぶりでしたので、残っている叔母に連絡し作り方を聞きましたが、記憶にあるものと微妙に違い
同じ家で育った姉妹でこれだけ違うのだから、各々の家にどれだけのレシピがあるのだろうと想いを馳せました。
大根、人参は千に切り茹で一度凍らせます。これは本来雪を利用した保存法だと聞きましたが、この行程により独特の歯触りが生まれます。
それから地元名産品の高野豆腐、芋がら、きのこは入れたり入れなかったりしました。
鶏も入ったような気がしますが、要らないように思い今回は省略。
だしはハゼを使いますが、私は馴染んだ鰹と昆布のだしで。土地の方からは邪道だと叱られるかも知れません。
そして、このぜんまいがとても良い香りを添えてくれます。
仕上げにはいくらの天盛り。なんと華やかな年の初めのお椀でしょうね。
・・・なーんて、明日はもう節分なのです!
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by f_line21
| 2013-02-02 17:53
| キッチンから